基軸通貨と平和 2009 2 21

 最近は、基軸通貨の議論が盛んになってきました。
それは、現在の基軸通貨ドルに対する不安感から来ているかもしれません。
 基軸通貨を担保するものは、何か。
経済力、政治力などが考えられるでしょう。
そういう点を考慮すれば、ドルが妥当だったのです。
 しかし、サブプライム問題が原因となった金融危機、
その後に続く経済危機で、アメリカの担保力は揺らいでいると言われます。
 ただし、基軸通貨を巡っての議論の中で、ひとつ忘れているものがあります。
それは、軍事力です。
やはり、基軸通貨を担保するものに、軍事力は必要です。
 ソ連との冷戦が終わった時、平和の配当がやってきたでしょうか。
残念なことに、今から未来も、混乱は続くと思います。
平和の配当は遠く、地域紛争が続くでしょう。
 世界のすべての国が、軍縮を目指す時、
基軸通貨の要件から、軍事力は不要となるでしょうが、
現状では、新興国を中心に軍拡になっているでしょう。
軍拡が軍拡で終わることなく、結局、紛争へつながるかもしれません。
 これは通常兵器の問題だけでなく、
核軍縮は、昔から、耳にタコができるほど聞きましたが、
結局、核拡散となってしまいました。
 ヒロシマ、ナガサキの悲惨を見て、
世界は、核軍縮へ動くと思ったら、逆に核拡散へと走ってしまった。
 残念なことですが、
今後、自然災害は、
まるで核保有国を狙い撃ちにしたかのように起きるでしょう。
多くの人は、「なぜ、どうして」と思うでしょうが、
そうでもしない限り、自分たちの愚かさに気づかないレベルになったのです。
 こうして、世界の勢力地図は変わっていき、
21世紀半ばには、今と大きく違ったものとなるでしょう。
 数年前から、何度も書いていますが、
どんなに軍事力を増強しても、自然災害には勝てないのです。
それがわかるまで、繰り返し繰り返し、自然災害は、やってくるでしょう。
やがて、「どうして、自分たちの国は自然災害が多いのか」、それを考える時が来るでしょう。
 不幸なことに、こうしたプロセスを経た後、
軍事力を担保としない基軸通貨が誕生していくでしょう。
 これを生みの苦しみと言うのか。
誠に残念なことです。
こうしたプロセスの過程で、世界の人口問題も解決するでしょう。
これまた、悲しいことです。
 ノアの箱舟、日本。
しかし、日本の政治家にも、日本人にも、その自覚がなく、また悲しいことです。
 「狭い門から入りなさい。
滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入る者が多い」












































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